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武蔵野市のNPO法人MEWの福祉教育授業・「心の色」を小学校三年生で実施しました。

わたくし、武蔵野市にある「精神障がい者」の方たちの就労支援のためのNPO法人ミューの福祉教育推進委員もしていますが、今回は、その実践報告です。
ミューとのかかわりは、今から八年前、わたしが武蔵野市立第二小学校の六年担任だった時から始まりました。
「総合的な学習の時間」の学校のテーマは、「共に生きる」。
今でこそよくあるテーマですが、その時は、実践事例も研究先進校くらいで、一般的には、模索状態でした。
そこで、私たちは、学区域にある施設、幼稚園、保育園、病院など世代と立場を超えた方たちと小学生を出会わせたいと考えました。
公園を自分たちで創り、管理しようと立ち上がった「武蔵野の森を育てる会」の方たちとのコラボもこの時からですが、この話はまたの機会に・・・
そのなかで、障がいのある方たちとの出会いを求め、社会福祉協議会や障がい者センターなどと連絡をとり、身体障がいの方たちだけでなく、精神障がいの方たちもという思いで広げたのが「ミュー」でした。
小学生と、心に病気をかかえている方たちとの出会いは、回を重ねるほどに打ち解けてお互いが笑顔になっていくのが新鮮でした。
その次に受け持った学年の、子供たちと当事者の皆さんとの共同制作のタペストリーは、今でも「伝説」となっています。
その付き合いから、「ミュー福祉教育推進委員」となり、武蔵野市内だけでなく、他にも広げていくことを話し合ってきました。
中学、高校でも、まだ点でしかありませんが、「心の病い」について考えることの必要性が広がってきています。
そして、今回、小学校三年生で実現しました。
先週、武蔵野市の学校の三年生のクラスで私が授業させて頂きました。
退職して三年間、授業を見たり、学校以外で子供たちに授業をしたりしたことはありましたが、自分が教室でしたことはなかったので、久しぶりの授業で興奮しました。
授業の大まかな流れは以下のようです。
1.自己紹介で自分の好きな色を理由をつけて言う。
2.今日は「こころ」について勉強するけど、「こころってなに」と投げかける。
3.じゃあ「こころ」はどこにあるのと黒板に人体の絵を書き、発言のあったところを赤で印す。(鼻とか脇の下という子
がでて面白い)
4.その「こころ」に色があるとしたら「今の気持ち・心」は何色と問う・
5.シートで隠してあった折り紙を見せて、その中から自分の「心の色」を探す。
6.どうしてその色を選んだのかを隣の子に説明する。(ここがポイント。)
7.説明を聞いて驚いた子、意外に思った子に発表してもらう。(ここにたっぷり時間をかける。)
8.子供のうちにいろいろな色を体験し、毎日違う色、その時その時に変わるものだということを話し合い、ずっと色が変
わらなかったらどう思うか意見を聞く。
9.ここに、ずっと色が変わらなくて苦しんでいた方に来てもらいました。と当事者の方を紹介し、話を聞く。
10.話は短めにしてもらって、子供から質問を受ける。(病気になった時は心は何色でしたかなど)
11.最後に
・身体や知的障がいに比べ「精神障がい」は、大きくなってから「心の病い」となってしまうことがあることを伝
え、そうなってもこわくないと伝える。
支えてくれる人がいるし、支え合うことが大切と。
・今できることは、いろいろな色を体験することと、自分の「心の色」だけでなく、友だちや、家族の「心の色」を
気にしていこうとよびかける。
・差別や偏見で自分の生き方を狭めないように訴える。
この授業を通し、ひとつひとつの問いや話し合い、質問に、子供らしい素直な意見がたくさん出てびっくりしました。
三年生でもしっかりと考え、定着するということがわかりました。
このあと、この学校では、視覚や聴覚障がいの方たちとの出会いを計画しています。
何よりも、早い段階でこのような出会いの場を創るということが一番でしょう。
「ミュー」の「心の色」の授業が、どちらかというと「精神障がい」の現場の方たちからの評価に終わっていて、学校や社会に広がっていかないのが現状のようです。
「精神障がい」に陥った方の「不幸」は、「なってしまったことの不幸」と「日本でなったことの不幸」があると精神科医の北山修氏(元フォーク・クルセダーズメンバー)がかつて言っていたように覚えていますが、今でもまだまだです。
しかし、今回の授業に出てくださった当事者のMさんや、他のクラスに来てくれたKさんが、心の病気になっても、「ミュー」の人たちと出会ったり、他に障がいをもった人たちと友だちになれたりしたのでよかったと言っているのを聞いて、やればやるだけのことがあると思いました。
現代は、誰もが心にストレスをもち、そのしわ寄せのようなところに子供たちを追い込んでしまっているのではないでしょうか。
これを読んで興味をもたれた方、学校、塾、サークル、グループ、ご家庭などでやってみようと思ったり、私たちのスタッフを呼んでみようと思った方は、武蔵野市のNPO法人ミューに問い合わせをするか、ここにコメントをください。
お待ちしています。

One Response to “武蔵野市のNPO法人MEWの福祉教育授業・「心の色」を小学校三年生で実施しました。”

  1. 尾崎光弘 より:

     ご無沙汰しています。
     やってますね、教育実験。退職して五年目の私にも、久しぶりで、あの「授業」の感じをよみがえらせてくれました。
    「心はどこにあるか」という質問の答が面白かったです。でも高学年では皆同じになってしまう気がします。また自分が色を選んだわけを聞いて、驚いた子や意外に思った子に発表させる手法がとても新鮮に感じます。

     私は知りませんでしたが、心も含めてさまざまな事象から受取るイメージを色で表してみる試みが今は一般的なんでしょうかね。私の妻も公民館で「色」の講座に通って、帰って来ると面白そうに話してくれます。色こそ表象段階かと思ったら、そうでもないような気がしてきます。「象徴」ですかね。

     境遇の異なる子どもたちを、できる早いうちから出会わせる試みはとても理にかなっていると思います。人は成長するに連れて自分を守る心のよろいを身につけていきます。一つの心のよろいができあがるまえに、人間の多様性を自然に受け入れることができれば、大きくなって差別に抵抗できる「心のよろい」ができるかもしれません。

     お知らせが遅れましたが、私もブログを立ち上げました。「尾崎光弘のコラム 本ときどき小さな旅」です。お暇なときに覗いてみて下さい。

     

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