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「大逆事件」の森近運平と柳田国男

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「大逆事件 百年後の意味」1月24日 於.参議院議員会館

1月24日に、参議院議員会館で開かれた大逆事件100年目の集会に行ってきました。
目的は、30歳の若さで死刑となった岡山の森近運平について、柳田とのつながりのヒントを得たかったからです。
「大逆事件の真実を明らかにする会」の事務局長 山泉進氏にも久しぶりに会って、森近情報を聞こうと出かけました。
山泉さんは、柳田国男研究会の前身、高田の馬場の寺小屋教室(寺子屋ではありません)で、他の講座のメンバーで、その当時からの知り合いです。
あいにく、山泉さんは、高知県中村市で行われている幸徳秋水の墓前祭の方に行っていて会えませんでしたが、収穫はありました。
柳田国男の産業組合に託した理想を、現場で実践したのが森近で、その森近の逮捕から密室裁判での死刑について、柳田がなにがしかの心の闇を背負ったのではと言われてきましたが、それが実感できました。
詳しくは、今書いている論文に、反映したいと思っていますが、興味ある方は、佐伯有清「柳田国男と『青い鳥』と大逆事件」(『日本歴史』平成16年6月号)を読んでみてください。
一昨年偶然にも、森近運平の妻の実家から八百点あまりの書簡や資料が発見されたそうで、柳田の書簡が出てこないか、私としては、興味津々です。